はみ雑記 / Category.1 どうぶつ 1 「アズマモグラ」
モグラはかわいいぞ.......多摩動物公園『もぐらのおうち』にて   2004. 5. 17UP

多摩動物公園の『アズマモグラ』
(撮影:しろうさぎさん...Thanks!)

(2004年)5/16日日曜日
天気はイマイチだったけれど、気心の知れたねずみ友達数人と連れ立って、東京都日野市にある多摩動物公園へいってきました。大分以前に行ったきりで巨大な昆虫ドームとライオンバスの記憶しかなかったんですが、今回、ワタシ的に興味深い出会いがありました。
あまり有名ではないようですが、多摩動物公園ではモグラが飼育されていて、彼等を展示する専用の『もぐらのおうち』という小屋があります。決して小奇麗ではないですが、小動物好きな方にはおすすめです(^-^)。
ちょうどお昼頃、そのモグラの飼育を担当する飼育係の方のお話を聞く小さなイベント「ちょっと得する飼育係のお話」がその『もぐらのおうち』の前であり、かわいいもぐらのポストカードをいただき、お話をお聞きすることができました。

展示されているのはアズマモグラ。日本で一番多く見られる種類で体重は60グラムから80グラムの小さな食虫目のほ乳類です
春に畑や野原で見られるモグラ塚の作者はほとんどが彼等の様です(^-^)。
身近な生き物のモグラですが、生態や行動などはほとんど研究されてはいないために、未だにその飼育は試行錯誤なのだそうです。
彼等は土の中でミミズなどを食料にしているので、最初は釣りエサとして売られているミミズを与えようとしたそうなのですが、何故かそれらは食べようとしなかったそうで、現在はミルワームを与えているとか、
飼育下では何故か突然ぱたっと死んでしまうことがあり、それがまったく原因不明で未だに寿命というものがよくわからないとか。野生動物の難しさを伺い知ることが出来ます。

▲『もぐらのおうち』の中。
配管のようなものが金網トンネル
ここを夕方になるとカシャカシャさせて移動するよ。
▲木枠ガラスケースの中に土を入れた展示ケースと、上部に
金網トンネルあるの、見える?
▲こんなだったか?(^^;)
手がでっかくて、ぷにぷにしてるの。触りたい。

展示されている小屋は木枠でガラス張りの中に土を入れてトンネルを見やすくしたものと、金網を丸めてトンネル上にしたものを繋げて部屋中に巡らせてあります(上写真)。
彼等は何十匹か飼育されているのですが、小屋のバックヤードにいる控えの子たちは、常に狭いプラケに入れられています。
飼育当初は運動不足のせいで太ってしまって(100グラムぐらいになってしまったとか)対策をあれこれ考えていたそうなのですが、ある時その飼育員さんがペットショップでなにげにハムスター用の回し車を見かけて「これは使えるかな?」と試しに設置してみたところ、これが「なんと回しはじめた(本人談)」だそうで、爆笑してしまいました。
彼等は穴蔵生活なので前進だけでは無く後退も得意ですし、身体もそれに適して作られています。後退で回し車もまわすんだろうか(笑)。

お話の後に、そのバックヤードに通していただいたのですが、ズラリと並んだプラケに一匹に一つずつ回す車があてがわれていて、時々そんなに早くはありませんが、くるくるまわしていました(^-^)。

<回し車!
展示室にも一台あり、そこには走行距離を測るメーターまでついてました(^^;)。
計測によると一日に300〜600mあったそうで、すると他の移動も含めると、モグラたちは結構な移動をする動物なんだというのが分りますね。

お話を聞いて、他の動物を見てまわった後に夕方もう一度「もぐらのおうち」に寄ると、彼等は活動時間。金網のトンネルを縦横無尽に走り回っているところが観察できました。
大きな爪で金網をカシャカシャさせて、結構なスピードで移動します。後退してトンネルを来たかと思うと、T字のつなぎ目でお尻を入れて自動車みたいに方向転換したり、時々金網のスキマからハナをツンツンと出して匂いを嗅いでいました。とてもかわいい生き物です。
土の展示ケースから金網トンネルを登ってきて、天井を行き来すると、身体に付いていた土の粉がパラパラ落ちてきて見ている私たちにかかりました。
それをキャーキャーよろこぶワタシ達。怪しさいっぱい。

金網トンネルも飼育ケースも回し車も、すべて飼育員さんのアイデアと手作り
飼育係さんのお名前を忘れてしまったのが残念。
『もぐらのおうち』の工夫のすべてにモグラに対する愛情が感じられて、その小屋はとてもいごこちのいい空間でした。
もし多摩動物公園にいかれたら、ぜひ寄ってみてください。ふれあい動物園の向いにあります。
最後に、ここを見て興味を持って、もし見に行かれる方がいたらお願いがあります
ケースは子供さんでも手の届く高さですが、どうかモグラが動かないからと、ケースをドンドンたたかないであげてください。どんな動物でもそうですが、飼育されているモグラは研究の為に捕獲されて来た子たちで、もともとは野生であり補食動物(天敵)におびえる彼等には激しいストレスになります。
これからの飼育の課題は飼育下の繁殖だそうですが、未だにじつは成功していないのだそう。
色んな要因はあるとおもうのですが、そういうストレスも大きな原因になりうると思うんですよ。
野生動物の研究が進むことは彼等の保護に繋がることでもあるから、どうかできるだけおだやかな気持ちで人間に情報を提供してくれるように、協力してあげてくださいね。

以下、おまけ(^-^)

▲雨降り天気に顔いっぱい迷惑そうなカンガルーたち(笑)
雨が嫌いだって言ってたね。
▲もちろんライオンもみたよ。 ▲すてきなライオンバスの運転手さん。
(バス乗場に飾られてた写真です)

文章中のリンク先HP
●しろうさぎさん(写真提供)・・・「星ねずみの館」
  http://web1.nazca.co.jp/hp/starrats/
●多摩動物公園・・・「東京都の動物園・水族館」
http://www.kensetsu.metro.tokyo.jp/zoo/tama/index.html
●アズマモグラ・・・TBSのHP内 『LIFE PIcTORIAL 2001生物図鑑』
http://www.tbs.co.jp/seibutsu/zukan/index-j.html

2004. 5. 17UP

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